出荷前のお手入れのこと
こんにちは。花越のおさかべです。
年末から続いていた近隣一帯の水道工事があらかた終わって、変動的な通行規制が解除されました。
後は道路標示の引き直しを残すのみです。
「いつもの道が通れなくて迷ってしまった」とのお声を聞くたびに心苦しかったので、道路の凸凹がなくなったことも相まってとっても嬉しいです。
前回の投稿で生産者仲間が農場見学に来てくれたことをお話ししました。
そのなかで出荷前のお手入れにすごく興味を持ってくれたのです。
わたしたちは特別なことをしている気はなかったので、気付かせてもらえて嬉しかったです。
今日は花越が取り組んでいる出荷前のお手入れについてお伝えしていきますね。
花越が大切にしていることのひとつに【お花屋さんにきれいな状態でお花をお届けすること】があります。
その取り組みとして、出荷前のお手入れをしています。
「花越さんのお花は黄色い葉っぱがない」「とっても元気で輝いて見える」
といったお声をいただくことがあるのですが、その陰にはスタッフみんなの努力があります。
お手入れを怠るとお花屋さんに届くまでにカビなどの病気が発生してしまうことも。
生産段階でも管理にはとても気を配っていますが、今の花越の生産技術では黄色い葉っぱが多少出てしまいます。
なので、出荷前にピンセットを片手に1鉢1鉢手に取って、傷んだ葉っぱやしおれたお花、お花屋さんに届いて1~2日でしおれてしまいそうなお花を丁寧に摘んでいます。
黄色い葉っぱを全く出さない技術を持つ生産者さんがいらっしゃれば是非見学に行かせていただきたいので、お声掛けください!
手で摘むのでなくピンセットを使うのは、きゅっと締まった株を不用意に広げないため。
葉っぱと葉っぱの間の小さな隙間や入り組んだ株元も、ピンセットを使えば株をぐらつかせたり芽を傷付けることなくお手入れすることができます。
今までいろんなピンセットを試してみましたが、小さなお花の葉っぱからシクラメンのお手入れまで幅広くピンセットを使うわたしたちには、この盆栽用のピンセットが使いやすいのかなと思っています。
このお手入れの習慣は先代が生産を始めた50年前から続いています。
今まで生産してきた中で一番お手入れが大変だったのは創業当初から約30年間生産していたクンシラン。
クンシランは4年かけて出荷に至るのですが、当時は土埃で手や顔を真っ黒にしながら葉っぱを1枚1枚丁寧に拭いてピカピカにしてから出荷をしていたのだそうです。
市場やお花屋さんに並んだときにきれいに見えるように、お花屋さんが店先に並べるときにお手入れをする手間が減るように。
そんな先代の思いを受け継ぎ、今日も愛情を込めてみんなでお手入れをしています。
ではまた。
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