【ちっちゃな種】発芽しました
こんにちは。花越のおさかべです。
うっすら雪化粧した街は少しひんやりしていて、今日はハウスを滑り落ちる雪の音を聞きながら、いつものラジオをBGMにお仕事をしていました。
出荷作業に集中している間に雪はだいぶ解けてしまって、その儚さに心がきゅっとなりました。
ハウスいっぱいにあったジュリアンもだいぶ数が減ってきて、それと引き換えに来年出荷するお花を生み出す親株の受粉作業が本格的に始まりました。
例えハウスを一歩出ると銀世界が広がっていようが、この作業が始まると春が近づいていることを感じます。
来年の生産量を増やせるかはこの工程に掛かっているので責任重大な任務ではあるのですが、ミツバチの代役を買って出るこの作業が大好きです。
今わたしが運んだ花粉とどんな花を咲かせてくれるのかを考えるととってもワクワクしますし、ここから子房が膨らんでいくのを観察するのも神秘的で面白いです。
さて、1月25日に蒔いたちいさな種たちが遂にむくむくと芽吹きはじめました。
発芽はうまくいっている様子です。
むぎゅっと詰まって芽吹いたポットと、ばらけて芽吹いたポット。
生育に違いは出てくるのでしょうか。
これからどう育っていくのでしょう。
楽しみに見ていきたいと思います。
小さな種が土に出会ってお水を浴び、暗い土の中から緑の葉っぱがひょっこり出てくるのは何回見ても不思議です。
植物の力をまざまざと見せ付けられて、植物のことを知りたい気持ちがさらに深まります。
種に成り代わって土をかぶってみられたら、また何か気付くことがあるのかもしれませんね。
新たにポット上げする植物のために苗土の蒸気消毒をしました。
花越の土には堆肥や腐葉土が含まれています。
これらの要素には虫や菌、雑草の種などが含まれていることがあります。
シクラメンは病気に弱く繊細で、特に萎ちょう病をもたらすフザリウムという菌が土に含まれていると、最悪の場合全滅してしまうことも。
そういったトラブルを避けるために高温の蒸気で虫や菌を一気にやっつける作業が蒸気消毒です。
花越ではこの槽の中に土を入れて、ボイラーを回して消毒をします。
シクラメン以外のお花に使用する土も蒸気消毒を行います。
蒸気消毒をしている間は焚き火で焼き芋を作っている時のような香ばしくていい匂いがするんです。
土の中にお芋を忍ばせておいたらふかし芋みたいにならないかしら、などと毎回考えてしまいます。
秘かにもくろんでいたことを園主に話すと、おいしいお芋になるほど高温じゃないよと窘められてしまいました。
今年のわたしの目標に実証実験が追加されました。
ではまた。
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